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米国のソーシャルレンディングNPO

借り手、貸し手(投資家と呼んでいますが、実際の貸し手がプロスパー社であり、その資金を裏で投資家が提供しているからでしょう)もウェブサイト上で、自分の条件に合ったローンや貸出(投資)条件を探し、サイト上でマッチングをさせるという点が従来の銀行とは大きく異なっています。プロスパーほかのソーシャルレンディングを営利目的で行っているところは、自らは銀行ではない、借り手と投資家の仲介者であるという立場を取っているように思えます。米国ではほかにもソーシャルレンディングを行っている企業やNPOが数多くありますが、次に英国の事例を取り上げます。

ソパ社(Zopa、ゾーン・オブ・ポシブル・アグリーメントの略)といいます。プロスパー社と同様、二〇一一年六月一五日現在の彼らのホームページから概要を探ってみます。「貸し手と借り手が集う場」と題した会社概要は、貸し手にはよいリターンを、借り手には低金利を可能にすると始まり、銀行が介在しないことを明確にしています。創業は二〇〇五年、ロンドンにオフィスがあり、二三人が働き、「二〇一〇年マネーワイズ・アウォーズ」で、個人ローン提供者としてベストの票が集まったとしています。

質疑応答のコーナーで、借入可能金額は千ポンド(一ポンド百三十円換算で、十三万円)から一万五千ポンド(約百九十五万円)まで、期間は一年から五年まで、借り手は事前に自分の信用評価(最高がA*)を知ることができ、金利は市場に委ねるような曖昧な表現になっています。ソパの信用評価は独自のもののようです。過去に自己破産をしたり、返済に遅れが出たりして信用が低い借り手は、ソパ経由ではおそらく借りることはできないだろうと警告しています。また、手数料として百三十ポンド(約一万七千円)を取ることも表示しています。英国における貸金業者であるといっています。借り手は一八歳以上で、英国で三年以上のクレジットヒストリー(信用歴)がなければならないとしています。

自分の口座をソパで持つと貸し手が誰で、それぞれいくら貸してくれているかが表示されるといいます。米国のプロスパーは「投資家」、英国のソパは「貸し手」とそれぞれ違う表現をしていますが、資金の出し手であることに変わりはなく、銀行に預けたり、証券を自分で買ったりするよりも有利な条件で資金運用ができると述べています。一方、借り手には銀行や消費者金融会社よりも手続きが簡単で、低金利であるとして、貸し手、借り手の双方にとって魅力のあるマーケットプレース(インターネット上の市場)であると呼びかけている状況です。