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米国最大手のプロスパー社とは

先述のオークランドでの試みは、地域を限定し、銀行とNPOの両方を使って、低所得者層に住宅ローンを提供している事例ですが、広く米国全体を見渡すとソーシャルレンディングを行っている企業が数多く存在します。そんなソーシャルレンディングの最大手は、プロスパー社だといわれています。文字通り、借り手も貸し手も栄えることを目的としているようですが、会社のホームページから以下のような概要であることがわかります。一〇八万人以上が参加し、二億三千七百万ドル(約百九十億円)の貸出残高のあるプロスパー社は、世界最大のピア・ツー・ピア・レンディング企業です。財務的にも社会的にも見返りのある投資を個人が互いに行うことを可能にしています。

借り手は二千ドル(約十六万円)から二万五千ドル(約二百万円)の範囲で借りることができ、投資家は最低二十五ドル(約二千円)の単位で借り手を選ぶことができます。信用スコアリングや評価、借り手の過去の借入に加えて、投資家は借り手の友人からの評判なども聞くことができます。プロスパー社は借り手と投資家のマッチングを行い、ローンを貸し出し、その管理を行います。イー・ローン社の共同創業者であるクリス・ラーセンによって設立されたプロスパー社はベンチャーキャピタルなどから五千七百七十万ドル(約四十六億円)の資金を集めました。続けて、プロスパーが固定の低金利のローンを提供することを謳い、審査も迅速に行うことを約束します。借り手に対しては情報の秘匿を約しながら、貸し手に対して情報開示を好きなだけ行えるといいます。

借り手は、自分に関する基礎情報をプロスパーに提供し、借入可能な金利と条件を調べ、それに見合う貸し手があれば資金が借り手の銀行口座に入金されると説明します。以上に加えて、借り手の払う金利は年率七・四%でよいと思わせるような表記がウェブサイトにあります。一方で資金の出し手に対してはヽ年率一〇・四%という数字をウェブサイト上で見せ、以下のような割のよい投資であるとアピールしています。プロスパーの市場は大きく、貸すに足る借り手に溢れており、投資家に最低限の努力でいくつものローンを出すことを可能にします。高い利回りが隠れた費用や手間なく約束されています。プロスパーを使うと、投資家は好きなリスクとリターンを選べます。借り手は事前に審査された良質な人々です。誰に貸すかの透明性があります。

投資基準を自分でコントロールでき、投資ポートフォリオが多様化できます。そして、顔の見える投資が可能になります。こう述べた後、共同創業者・経営最高責任者であるクリス・ラーセンについては、その経歴が以下のように説明されています。プロスパー社は、ラーセンのインターネットを使って消費者金融をより効率的に、透明性と信頼性を高くするという理念の延長線上にあります。ラーセンは前職で、イー・ローン社の共同創業者であり会長でしたが、彼の指揮下、イー・ローンは米国で最も信頼される消費者ブランドになりました。FICOスコア(発明社であるフェア・アイザック社にちなんでFICOといわれている、信用スコアのこと)を一般に広めるのに貢献しました。彼はいくつかの公職についていますが、サンフランシスコ州立大学(学士)とスタンフォード大学(修士)を卒業しています。